17年度

第2回アパレル問題研究会-ディスカッション

事例1 ストレッチ製品(PU)の収縮
事例2 ストレッチ製品(PU)の伸び
事例3 酵素処理製品の破損
事例4 レーヨンの洗濯収縮
事例5 フロック加工の毛羽脱落

事例4レーヨンの洗濯収縮

事例データ
商品 メンズシャツ
苦情内容 ヨゴレがひどく家庭洗濯したら、著しく収縮した。
組成表示 表地:レーヨン100%
取扱い絵表示
苦情品の外観 全体的にタテヨコとも10%以上収縮している。
検討内容
  • 1.何故この現象が起こるのか?
  • ・レーヨン素材を水洗いしたため、膨潤収縮によりタテ・ヨコが大きく収縮した。
  • ・収縮の判断基準
    サイズ表示と実寸の差
    プリント柄(円形が崩れていない)
  • 2.判断基準と試験方法
  • ・水洗い試験 自然乾燥
  • ・水洗い試験 タンブル乾燥
    JIS L 0854 貯蔵中昇華に対する染色堅ろう度試験
  • 3.商品を企画・生産・販売する場合の注意事項
  • ・企画・生産
    夏物商品であり、水洗い可としたい
    →ドライクリーニングでは十分に汗を除去できない。
    ポリノジックレーヨンならば、収縮が軽減するのでは?
    各種防縮加工を施す
    必ず、製品による洗濯試験を行う。
  • ・販売
    水洗いできない商品であれば、その旨消費者に伝える。
    消費者は購入時、絵表示を確認する。
  • 4.クリーニングにおける注意点
  • ・素材を知った上で最適なクリーニングを行う。
  • ・消費者に水洗いをしなければ汗が抜けないが、レーヨンの性質上収縮するのでドライクリーニングのみになることを説明する。

              LLサイズがMサイズに、、、。


 

            レーヨンの膨潤収縮のメカニズム

掲載の検討結果は、あくまで課題試料の観察及び事故状況の推定に基づいて検討した結果の一つであり、試験や分析から導いたものではありませんので事実と異なることがあります。ご了承ください。