30年度

クレーム事例勉強会 (第132回) 

日 時 2019/2/15(金) 18:30~20:40
場 所 金城学院大学サテライト 
参加者 21名

概要

第1部 検査機関によるミニ講座 講師:(一財)カケンテストセンター 
    東海事業所 お客様相談室 原田 俊宏氏
 同センターで扱ったクレーム品の中から、①耐光堅牢度不良、②汗耐光堅牢度不良、③濃淡組み合わせ品の色泣き、④ボタンの素材不良による品質のバラツキ、⑤表地素材の強度不足、⑥乾燥不十分が原因と推察されるプリントのはく離等16事例について事象と推察した原因、防止策等を紹介していただいた。 第2部 クレーム品のグループ検討 ・Aグループ 
 上部のプリーツが消失したシルクワンピース  →検討結果はこちらから(PDF)
・Bグループ 
 全体に毛羽立ちが発生したボアトレーナー →検討結果はこちらから(PDF)
・Cグループ 
 外袖等が部分的に変色したダウンコート   →検討結果はこちらから(PDF)

 今回は参加者からブラックフォーマルウェアの持ち込み相談があり、参加者が現物を観察した後、原因を推察議論した。
観察事項:
 ①右前立の芯貼部分に横段が発生している
 ②ブラックフォーマルだからクレームになるレベルであり、カジュアル衣料なら
  クレームにならないはず
 ③横段は水平方向に並行して発生している
 ④右前立部のみの発生で他の芯貼部分には発生していない
考えられる原因:
 ①芯貼ローラーの回転ムラ
 ②液流染色時のしわが固定された
 ③表地と芯地の収縮差による
最終推察:
 発生している横段は、右前立部のみで段は一直線で平行に発生していることから、染色しわと収縮差は除外される。観察した状況から、縫製工場における芯貼工程で特定の芯貼機に回転ムラが発生する等の不具合があり、そのため、該当箇所の表地の色が違って見えるのが原因と推察した。